指しゃぶりは子どもの癖ですが
実は大人でも指しゃぶりをするケースがあります。
今、大人になっても指しゃぶりがやめられない人が
少なくないようです。
そして、誰にも相談できず
1人で悩んでしまうようですね。
では、なぜ大人になっても指しゃぶりを
やめられない人がいるのでしょうか。
又、大人の指しゃぶりの原因とは
具体的にはどのようなものなのでしょうか。
Contents
指しゃぶりの大人の場合の原因とは。その心理は?
大人の指しゃぶりの原因は大きく分けて
2つ考えられています。
1つめが、「チック症」「トゥレット症候群」
と呼ばれる病気によるもの。
この病気は、脳の神経系に異常が
生じることで起きるものです。
これによって、自分と意思とは関係なく
体の色々な部分が動いてしまうのがチック症です。
そして、チック症が慢性化し
重症となってしまったのが、トゥレット症候群です。
これらは幼少期に発症し、ある程度の年齢に達すると
治るケースがほとんどです。
しかし、成人後も治らない場合があり
これが指しゃぶりの原因の1つとして考えられます。
これらを発症すると、肩を何度も揺さぶったり
首を頻繁に振ったりもします。
但し、大人になってから、いきなりこれらを
発症することはないとされています。
そのため、幼少期から発症してなければ
これらが指しゃぶりの原因とは考えにくいでしょう。
では、チック症・トゥレット症候群以外の
原因とは一体何なのでしょうか。
最も考えられるのは
心理的なストレスだと言われています。
そこで、このことについて次の章で
詳しくお話していきたいと思います。
睡眠中に指しゃぶりしている大人は実は結構多いらしい?
大人の指しゃぶりの多くは、主に睡眠中にその症状が出るようです。
大人になると、起きている時は皆
ある程度心が張りつめていますよね。
なので、「指しゃぶりをしない!」という司令が
自分に届いているのです。
ところが睡眠中は、リラックス状態になって
気持ちが緩んでしまいますね。
そのため、司令が自分に届かなくなり
無意識的に指しゃぶりをするようになります。
この状態を引き起こす原因は
潜在的なストレスだと言われています。
慢性的なストレスがのしかかると
人間の心は無意識的に「安心感」を求めます。
ストレスの多い現代社会では
「リラックスできるのは睡眠中だけ」という人も多いですよね。
そして、溜まったストレスを
リラックスしている睡眠中に吐き出そうとします。
これが、指しゃぶりという無意識的な
行動となって現れるのです。
では、大人の指しゃぶりは、
どうすれば改善できるのでしょうか。
基本的にこの症状は、起きている時に発症しなければ
問題ないとされています。
なので、ストレスを解消してリラックスするだけで大丈夫です。
ストレスが減っていくにつれて
指しゃぶりも減っていくでしょう。
しかし、どうしても気になるという場合は
精神科や心療内科の受診をオススメします。
専門医の指導を受ければ、よりスムーズに
指しゃぶりを治すことができるでしょう。
いずれにせよ
ストレス解消と休息は必須条件となります。
又、日々のストレスとは別に
幼少期の嫌な記憶が原因になっているケースもあります。
例えば、「幼少期に親から愛されなかった」
「幼少期に理不尽な仕打ちを受けた」などです。
このことが長年心にのしかかると
「子どもに戻りたい」という気持ちが強くなります。
その結果、指しゃぶりという行動で
一時的に子どもに戻り、現実から逃避するのです。
この場合は、精神科・心療内科を早めに受診し
心の奥の傷に向き合う必要があります。
指しゃぶりを大人になってもやめられない人の心理とは。実はタバコといっしょ?
子どもが指しゃぶりをするのは
「寂しい」「かまってほしい」といった不安を解消するためです。
でも、ある程度の年齢に達すると
そのような不安は自然に心の中から消えていきます。
その結果、年齢とともに
指しゃぶりのクセが直っていくのですね。
ところが、大人になっても指しゃぶりをやめれらない人は
不安感が消せないということが考えられます。
この不安感は、「かつて、子どもの頃に抱えていた不安感」
と同質のものです。
「将来が不安」「仕事が不安」などといった
「大人特有の不安感」とは別のものです。
指しゃぶりをやめられない人は
「寂しい」「かまってほしい」という不安を
常に感じていると言えます。
その不安を解消するために
指しゃぶりで心を落ち着かせていると考えられます。
「子どもと同じような不安」を抱えている人は
口の中に何かを入れていないと安心しないようです。
そのため、手持ち無沙汰な時間が続くと
急に口寂しくなってなってしまいます。
でも、そのような大人の多くは
それをタバコで紛らわせるという特徴があります。
ところが、タバコを吸わない人は
指しゃぶりという行為に走ることが多いようです。
又、大人で指しゃぶりをやめられない人は
ストレスを抱え込みやすいという特徴もあります。
ストレスで落ち着かなくなったりすると
口寂しさを感じやすくなると言われています。
その結果、無意識的に
常に癒しを求めるようになります。
そんな時、大人の場合は、ストレスが溜まると
タバコを吸うことが多いですよね。
でも、タバコを吸わない人の中には
無意識的に指しゃぶりをしてしまう人もいるようです。
このように、タバコと大人の指しゃぶりの心理的背景は
とても似ていることがわかります。
大人も指しゃぶりで落ち着く? タバコやガムを噛む人の心理と同じ理由
例えば、イライラして仕方がない時
タバコやガムを口にすることで落ち着いた経験はありませんか?
タバコを吸うと、タバコのニコチンが脳を刺激し
一時的に快感をもたらします。
もちろん、タバコを口にくわえることで
口寂しさも解消されます。
又、ガムを噛むと、「噛む」という行為が脳を刺激し
心を落ち着かせる効果が期待できます。
そして、ガムを口の中に入れることも
口寂しさの解消になりますね。
このように、タバコやガムには
一時的に心を落ち着かせる効果があるようです。
一方、先ほどお話したように、指しゃぶりにも
心を落ち着かせる効果がありましたね。
指しゃぶりは、どうしようもないイライラや不安を
クールダウンさせる効果が期待できます。
このようなことから見てみると、大人の指しゃぶりは
タバコを吸ったり、ガムを噛んだりする行為と似ています。
どの行為も皆、「心を落ち着かせたい」
という思いから生まれているものなのですね。
でも、これらの行為に依存すると
やめるのが難しくなってしまいます。
そして、これらの行為で得られる落ち着きは
あくまで一時的なものです。
そのため、「やめないとまずい」と気づいた時点で
やめるように意識することが大切です。
大人で指しゃぶりしている原因は発達障害? 精神科に通ったほうがいい?
指しゃぶりは子ども時代に卒業するものですが
大人になってもやめられない人もいます。
その原因の1つは、発達障害ではないかとも言われています。
では、大人の指しゃぶりの原因は
本当に発達障害なのでしょうか。
ここでは、大人の指しゃぶりと
発達障害との関係についてお話していきます。
又、指しゃぶりしてしまう大人は
どんな病院へ行くべきかについても触れていきます。
大人で指しゃぶりしている原因に発達障害は関係ある?
大人の指しゃぶりの原因の大半は
実は発達障害ではありません。
原因として挙げられるものの多くは
ストレスやトラウマだと言われています。
ストレスが積み重なると、現実のつらさから逃げたい
という思いが、心の奥底で生まれます。
その思いが、「自由だった子供時代に戻りたい」
という思いにつながっていきます。
このことが、大人の指しゃぶりを
引き起こしてしまうと言われています。
しかも、このような心理については
本人は自覚していないことがほとんどです。
無意識的にこのような思いが芽生え
「気がついたら指しゃぶりをしていた」という状態になるのです。
又、子ども時代につらい出来事を経験し
そのつらさを癒す機会がなかった人も同様です。
つらい過去を癒さないまま年月が過ぎると
ある日突然、現実逃避への思いが強くなります。
その結果、指しゃぶりをしてしまうようになるのですね。
大人の指しゃぶりは、ほとんどが、これらのことが
原因だと言われています。
ところが、発達障害が全く無関係だというわけでは
ないようです。
発達障害は色々ありますが、大人の指しゃぶりの
症状は存在しないと言われています。
ところが、発達障害を持っていることが原因で
ストレスやトラウマを抱えた場合は別です。
発達障害が原因で、社会や周囲の人とうまく付き合えない場合
それがストレスになります。
又、自身の発達障害に対して心ない言葉をかけられれば
トラウマになりますよね。
発達障害を持っている人は、ストレスやトラウマの
影響を受けやすいという特徴があります。
その結果、指しゃぶりをしてしまうようになると
いう症例もあるようです。
この場合、自己流で治そうとすると
更に症状が悪化することがあります。
そのため、できるだけ早めに精神科を
受診することをオススメします。
発達障害を持っている人は、精神面がとても繊細なので
専門家の指導が不可欠なのです。
大人で指しゃぶりしてしまう発達障害の人が通うべき精神科とは
大人で指しゃぶりをしてしまう発達障害の人は
精神科の病院を受診しましょう。
心の専門機関には、心療内科と精神科がありますが
この場合は精神科です。
発達障害から来るストレスやトラウマによる
症状への対処なので、精神科が適切です。
この場合、発達障害に詳しいクリニックを
受診することをオススメします。
大抵のクリニックのHPには、扱っている症状が
記載されているので、調べてみてください。
又、できるだけ敷居の低そうな
アットホームな雰囲気の精神科を選びましょう。
発達障害を持っている場合、そうでない人より
緊張しやすいという特徴があります。
それに加えて、ストレスやトラウマなどで
さらに緊張していますよね。
こんな時、無理に大きな病院に行くと
逆効果になる場合があります。
なので、プレッシャーなく安心して行けそうな
クリニックを選びましょう。
その意味でも、クリニックのHPを見て
雰囲気の確認をした方がいいですね。
どうしても緊張する場合は
誰かに付き添ってもらうこともオススメです。
まとめ
大人の指しゃぶりの原因は
大きく分けて2つあります。
1つ目は、チック症・トゥレット症候群といった
病気が原因であるケースです。
これらの病気は幼少期から発症し
大人になってから発症するということはありません。
2つ目は、心の奥に溜め込んだ
ストレスが原因であるケースです。
このストレスの多くは
日々の生活の中で蓄積したものです。
なので、できるだけ早くストレス解消をし
リラックスを心掛けましょう。
しかし場合によっては、幼少期の嫌な記憶が引き金で
生まれるストレスもあります。
この場合は、指しゃぶりで子どもに戻り
現実から逃げていることが考えられます。
これは、心の深い場所に触れるため
精神科・心療内科などの受診が必要になります。
また、発達障害には、指しゃぶりの症状は
ほとんどありません。
但し、発達障害が原因でストレスやトラウマを
抱えた場合は、指しゃぶりをする場合があります。
この場合、自己流で治そうとせず
早めに精神科を受診しましょう。
指しゃぶりをしている時は
心がいつもよりデリケートになっています。
なので、受診前にクリニックのHPを確認し
安心して行けそうな雰囲気の所を選びましょう。