2016年2月24日北海道美瑛町の哲学の木は伐採されました。
数多くの写真家によって撮影されているので、
哲学の木を写真で見たことのある人は多いはずです。
なぜ伐採されるに至ったのでしょうか?
何があったの?哲学の木が撮影禁止?
哲学の木はポプラです。
大きな畑の斜面に大きなポプラの木が
一本だけ斜面と逆行する角度で生えていました。
その絶妙な角度が、思索する人間の姿を連想させるということで
哲学の木と呼ばれていました。
1976年9月に制作されたケンとメリーのスカイラインという
日産自動車のCMの第15作にも写っていました。
その後もタバコのパッケージに使われたりしましたので、
写真としての認知度は高かったようです。
しかし、それがどこにある木なのかを知る人は少なかったようです。
その木の場所が公開されると、
実際に見てみたいという観光客が増加しました。
その一本のポプラの木は畑の中にありました。
その畑は私有地でしたから、土地所有者の人は違反をして
畑の中に浸入する観光客が畑を荒らすことに怒っていました。
近くに来て撮影しようとする人への警告として
バツ印を木に書いたそうです。
近くから撮影するとその印が写真に写ってしまうからです。
伐採された原因は、観光客の畑への不法浸入の問題とも言われますが、次の二つの理由からです。
①木の寿命でいつ倒れるかわからない。
②倒れたら農作物に被害がでてしまう。
ただ、木が弱ってしまったのは
観光客が不法に私有地の畑に浸入して気に近づくことによって、
環境を壊してしまったからだとも言われています。
哲学の木があった場所の現在は?観光客は減った?
哲学の木があった場所に、その木はありません。
切り倒された後の畑の写真もインターネットには掲載されていません。その一本のポプラの木を目当てに来る観光客はいなくなりました。
木がないのですから当然のことです。
でも、北海道を訪れる観光客は減っていません。
リゾート地が北海道にはたくさんあるからです。
まとめ
もともと観光客目当てで植えられた木ではないのです。
哲学の木と呼んで観光地化してしまったことで、
マナーの悪い観光客の増加を招き、
一本のポプラを倒してしまったのでしょう。
写真はフェアな方法で撮影しなければなりません。
現在スマートフォンなどで簡単に高解像度の写真が撮れますが、
写真を撮るために私有地に勝手に立ち入ることは
絶対にあってはなりません。