嗚咽と吐き気の違いとは。おえっとなるのはどっち?


嗚咽」は「おえつ」と読みますが、「吐き気」とは何が違うのでしょうか。

皆さんは日常生活ではどの様に使い分けておられるでしょう。

私の中では、とくに「吐き気」というと一気に体調不良のイメージが強くなり、他の症状も見ながら病院に行かなければけないのでは・・・安静にしておいた方がいいのでは・・・と思ってしまいます。

妊娠している女性の「つわり」でも「吐き気」がして、と使っている気もしますしやはり病院に行くイメージでしょうか。

片や「嗚咽」というと何となく病気というより一瞬何かの衝撃や反応で出るもの、というイメージがあります。

あまり病院のイメージ、治療のイメージはないんですよねぇ・・・・

皆さんはいかがでしょうか?

そんな「嗚咽」と「吐き気」の違いについて、あの「おえっ」となるのはどっちか、さらに「嗚咽や吐き気の原因」についても詳しくお伝えして行きたいと思います。

嗚咽と吐き気の違いについて。おえっとなるのはどっち?

まず「嗚咽」ですが、辞書で調べると「声をつまらせて泣くこと・むせび泣き」と書かれていました。

つまり、「泣く」という動作をあらわす名詞です。

そしてこの後に「する」をつけて動詞にもなります。

声をつまらせたリ、むせび泣くというのは、どちらかというと相当ショックなことがありその悲しみを簡単には抑えることが出来ず、表に出すという状態。

でも周囲の状況によってその感情をあらわにできにくい時に使われることが多い様です。

その人一人、または近親者や良く気の知れた友人や仲間同士が身を寄せ合っているようなイメージでしょうか。

そして、それより精神的にまたは社会的に距離のある人(たち)はその隣の部屋にいたり、ふすまを一枚はさんで「嗚咽が聞こえる」と表現することがあります。

さらに、急激に強く泣くことで身体的にも負担を与えてしまい「おえっ」となることがありますが、これは「嗚咽」ではなく「えずく」と言います。

どちらも「え」が入って音が似ているので混同してしまうケースもあるようですね。ここが世間でも一番誤解されていると言えると思います。

そして、気持ち悪くなって吐きたい衝動にかられる状態を「吐き気」がすると言いますし、ひどい場合はそのまま吐いてしまいます。

これは、嘔吐です。

ただ微妙なのが「吐き気」がして洗面所やトイレに駆け込んで「おえっ」と言いながら吐きそうで吐かないときも「嗚咽がして」と慣習的に使うことはありますし、これで通じているとも思います。

でも、本来の意味では、嗚咽はむせび泣くという行為ですから、これには当たらずあくまで「えずいて」というべきなのです。

嗚咽や吐き気の原因は?


「嗚咽」と「吐き気」の両者の原因ですが、まず「嗚咽」は先ほどの書きましたように「むせび泣く」ことになります。

原因というのは、大きな悲しみやショックがあってその感情をどうにも抑えることが出来ずに涙が込み上げて、「おいおい」と声をあげて泣く一歩手前。

なんとか声を出すのは抑えようと必死になる状態です。

そして、あまりに身体的に精神的に負担が強い場合は泣きながら「おえっ」とえずくこともあります。

吐き気とは

かたや「吐き気」は、胃の中に腐った食べ物や毒物が入ったときまたたくさん食べ過ぎたときなどにこれを体外に出そうとして感じる気持ち悪さやむかつきの事をいいます。

別名で「悪心(おしん)」とも言われます。

これはとても大切な身体的反応で、何らかの理由で体内に異物が侵入することを防御する本能とも言えます。

例えば、この現象、具体的に何かを食べていなくても、人が嘔吐した物の臭いをかいだり、それ以外にも強烈にクサい物の臭いをかいだ時にも「おえっ」となりますよね。

思い出すのは小学生の給食のときにクラスの誰かが牛乳が割ってしまうという事件がありました。

そして雑巾でこぼれた牛乳をふくと誰かしらがわざわざその臭いを嗅いで「クサッ」とか言って誰かに嗅がせたり、その雑巾を投げつけたり・・・皆さんも経験ありませんか?(笑)

臭いと分かっていてもなぜか嗅いてしまうという悲しい性・・・

とこの話はいいとして、この反応にしても体に良くないものはできれば食べる前に未然に防ごうとする本能が働いている、ある意味正常で有難い現象とも言えるのです。

嗚咽反射について


また、必ず誰もが経験があるのが歯を磨く時に歯ブラシが舌の付け根や喉の奥の方に当たって「おえっ」となるケース。

これも、喉に異物がつまったり肺や気管を守るために起こる生理現象で「嘔吐反射」と言われます。

歯医者さんの治療の最中にも「おえっ」となって気まずい思いをすることも良くありますよね。

そして、こんな歯の治療で怖い思いをしてトラウマになると椅子に座っただけでえずくことがあります。

他にも学校に行きたくない、プールの授業がいや、テストがある日は吐き気がして、えずいてしまうこともあります。

緊張している場合も起こるとも言えるでしょう。

いずれも脳の中の嘔吐中枢が刺激されて反応する結果起こる現象です。

このように精神的な要因と密接に関わってくるのもえずきの特徴になります。

まとめ


「おえっ」となるのはあくまで「えずく」であって「嗚咽」ではないということが分かりました。

と言ってこれを世間で「それは嗚咽じゃないんだよ」なんて言うとヒンシュクを買いそうな気がします。

子供や身内に教えるのは良いかもしれませんが・・・

少なくとも自分が使うときには間違えないように心がけて行きたいものですね。

関連記事

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする